むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 足がむくむ時

    足がむくむといって来院される方が数多くいらっしゃいます。確かにむくんで靴が入らなくなったりすると、なんとかしてくれ、ということになります。また、おじいちゃんが亡くなる最期にかなり足がむくんでいたので、自分も足がこんなに腫れてきたら最期が近いのではないか、と心配される方もいます。

    足がむくむ原因にはいろいろあります。一つは心不全。心臓のポンプ力が落ちてくるとむくみます。次に腎不全。腎機能が落ちて、尿量が低下するとむくんできます。次に肝硬変。肝硬変は悪化すると腹水が溜まったり足がむくんだりします。他に、甲状腺機能低下症、深部静脈血栓症、リンパ浮腫などがあります。そこで、当院に来院された場合、まず採血で肝腎心機能のチェック、甲状腺ホルモン、足に血栓がないかなどを調べます。しかし、一番多い足のむくみはそういった臓器不全からくるものでなく、立ち仕事が長いとか、一日中車椅子に座って過ごすとか、そういう生活の結果むくみが出るものです。

    そのような場合には、足を少し高くして横になるといいのですが、なかなか簡単ではありません。私はソファーに横になるときには肘かけに足を上げます。これは簡単でいいと思います。また、壁に足を上げて腰からぐいっと90度に体を曲げる方法は効果てきめんです。きついので2−3分x数回でいいと思います。先日、往診先で足がむくんでいる患者さんを見たときは、かかとを左手で固定し、右手でつま先を持って足を上下に動かしてあげました。寝たきりの患者さんは、このような足の上下運動をすることでふくらはぎのポンプが作動して静脈の流れが良くなります。みるみるむくみがとれてきます。お試しください。