むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 甲状腺の疾患

    甲状腺は首の前面にあるホルモン産生の臓器です。あまり目立ちませんが、とても大切な働きをしています。私のクリニックには、体がだるいとか、足がむくむとか、動悸がする、といった訴えで来院される患者さんが大勢いらっしゃします。そういう中に、甲状腺の病気が潜んでいる場合があります。だるい、むくむ、寒がり、という場合は甲状腺ホルモンが足りていない可能性があります。一方、イライラする、手が震える、動悸がする、下痢する、などの症状があると、甲状腺ホルモンが過剰な場合があります。そこで、多彩な訴えに対して甲状腺機能を検査する機会は多くなります。

    もし甲状腺ホルモンの値に異常があった場合は甲状腺の超音波検査を行います。腫瘍がないかの確認です。よく見かける橋本病やバセドウ病だと、そこから治療に移りますが、場合によっては専門の病院に紹介しています。治療方針が決まればあとは採血のデータを見ながら治療薬をこまめに調整するだけです。最初の診断が肝心です。

    一方、甲状腺疾患を疑っては見たが、検査成績に異常がなかったという場合があります。むしろその方が多いかもしれません。そういう場合こそ私の出番となります。動悸を治す、イライラを治す、だるさを治す、などなど、いずれも漢方その他いろんな治療法を駆使して治療します。やはりこういう場合は漢方を使うことが多いかもしれません。