むらかみ内科クリニック

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  • 痛風の治療

    足の親指の付け根が腫れて痛む病気に「痛風」があります。ぶつけたり足を踏まれたりした場合は別の病態かもしれませんが、何の覚えもないのに足の指の付け根が腫れて痛い場合は痛風の可能性が高いです。たいていの場合、赤く熱を持ったように腫れています。歩くのも困難なくらい痛みます。痛風という名前の通り、何の前触れもなく痛みが風のようにやってきます。

    痛風は基礎疾患として高尿酸血症があります。健診などで尿酸が高いと言われて治療せずに数年放置した結果痛風を発症します。以前は肉の食べ過ぎと言われていましたが、実際にはお酒の影響の方が多いみたいです。尿酸はプリン体から合成されるため、ビールにプリン体ゼロという商品がありますが、アルコールを代謝する際に尿酸ができるので、結局プリン体とは関係なくワインや日本酒でも尿酸は上がります。従って、宴会などで深酒をした後に激痛が始まることが多いようです。

    当クリニックでは尿酸の値は採血して10分ほどででますから、痛風かどうかはすぐに診断がつきます。ただ、尿酸が高くても尿酸を下げる治療は足の痛みが落ち着いてからする方がいいようです。慌てて尿酸を下げると、痛風の痛みがひどくなることが知られているからです。また、当クリニックでは腫れている病変部分に針治療をすることで、痛みを軽くする治療をしています。針が嫌な場合、シール状になったごく小さな針をエレキバンのように病変に貼り付ける治療も行っています。