むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 脳卒中は時間との勝負

    脳卒中とは、脳梗塞と脳出血の総称です。昔は中風(ちゅうぶ)と言っていましたが、最近では「ちゅうぶ」では通じないかもしれません。私も小学生くらいの頃田舎のおじさんが「中風」になって寝たきりになったとか、そんな話を聞いて、なんて怖い病気なんだろうと思っていました。

    時代はたち、CTとかMRIなど検査技術が進み、ものすごく小さな脳梗塞が見つかるようになりました。しかも発症して数時間以内だと、詰まった血管を再開通させる技術もかなり進んできて、麻痺が残らずに治せる時代になりました。しかし、治せるとは言っても脳神経が完全にやられてしまっては元に戻りません。2−3時間以内に治療を受けることが大事なのです。

    急に半身麻痺になったとか、口がまめらなくなったとか、こういう症状があったらすぐに脳卒中センターがある大きい病院を受診してください。麻痺が残るか残らないかはその先の人生を大きく左右します。定年してやっと自分の時間を持てたと思ったら脳卒中になった、では悲しすぎます。怪しい時は早めの検査です。それから予防ですが、血圧とコレステロールはきちんと管理しましょう。最近は血圧の薬が認知症を招くなどと薬害を強調した週刊誌記事が誌面をにぎあわせていますが、半身不随になっては元も子もありません。判断を誤らないようにしたいものです。