むらかみ内科クリニック

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  • 板藍根(バンランコン)

    板藍根(バンランコン)をご存知ですか?漢方薬の原料となる生薬の一つで、抗菌、抗ウイルス作用があるため注目されています。中国ではインフルエンザなどが流行ると一気に品薄になるほどの人気だそうです。

    例えばインフルエンザにはタミフルをはじめとする抗ウイルス剤があります。しかし、タミフルはインフルエンザにはききますが、インフルエンザ以外の風邪のウイルスにはききません。一方板藍根(バンランコン)は広く抗菌作用を発揮すると言われていますから、とても便利です。熊本も急に寒くなってきました。厚労省は全国的にインフルエンザの流行期に入ったと発表しました。ワクチンもいいですが、板藍根(バンランコン)を備えておくのもいいと思います。

    その板藍根(バンランコン)を、当院の門前の凌雲堂薬局にて販売開始しました。一流漢方メーカーの生薬を必要なだけ小分けして販売しますので、家族の人数に合わせて買っておかれるといいともいます。味はくせがなく、子供でも飲める味です。例えるならコーン茶のような香ばしい味わいです。保険適応外ですので、処方箋なく購入できます。なにかご不明な点があれば当院か薬局に直接ご相談ください。

    煎じ方ですが、1日分約10グラムを600mL程度の水に入れ、沸騰させます。沸騰したらとろ火にして15分から20分程度煮詰めます。できたもののカスを濾したら出来上がりです。暖かく飲んでもいいし、少し冷ましてから飲んでもいいです。出来上がりは500mL程度になると思いますが、1日かけて何度かに分けて飲みます。お茶代わりに好きな時間に飲んでいいと思います。私の場合は、保温できる水筒(サーモスなど)にバンランコンを入れ、そこに熱々のお湯をいっぱい入れて職場に持参します。生薬は自然と沈殿するので、そのままお茶代わりに飲みます。味が気になるようならウーロン茶・緑茶・紅茶などに混ぜるとほとんどクセもなく飲みやすくなります。

    注意点としては、清熱作用が強いのでもともと冷え症の人が毎日飲むと体の冷えが強くなってしまいます。風邪の症状がある時に2−3日飲むのは問題ないですが、風邪の予防に長期間飲み続けるのはお勧めできません。葛根湯など体を温める漢方薬と合わせて飲んだら更に効果が高まります。

    年末忙しいのに風邪なんて引いてる場合じゃないよ、とか、もう直ぐ大切な受験を控えていて、家族みんな風邪ひかないようにピリピリしています、というような場合、漢方の力を是非試して実感してください。知らないと損ですよ。

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    県庁正門前のお城のミニチュアとイチョウです。