むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 私が漢方を始めたきっかけ

    日曜日はカラッと晴れて春らしい最高の天気となりました。私は、残念ながら医師会の当番で地域医療センターの出動協力医(一次救急)でした。発熱、腹痛、めまいなどの患者さんが来ましたが、ここの院外調剤薬局にはほとんど漢方薬が置いてないので、私にしてみれば手足をもがれた感じです。漢方があれば1−2日で治せるのに・・と思いながら、なにもないのでカロナール3回分くらい出して、明日はかかりつけに行ってくださいというだけです。こんな診療で高いお金を払うくらいなら近所の薬局でコルゲンでも買ったほうがマシだと思います。皆さん勘違いしていると思いますが、風邪引いたときに早めに風邪薬をのんだらいいというのは間違いです。解熱剤を飲むと風邪は長引きます。熱はウイルスを排除するために出ているのですから、下げてしまうとウイルスは居心地よくていつまでも増え続けます。

    一方葛根湯を始めとする漢方系の風邪薬は経過を長引かせることはありません。むしろ、患者さんの体質に漢方がバッチリ合うと、あっという間に治ってしまいます。漢方4000年の歴史がその薬効を証明しています。私自身の経験をお話すると、子供の頃風邪で病院に行くと抗生剤をもらうのですが、全然効かないと実感していました。ある時(小学生時代)葛根湯を飲んだら劇的に治ったので感動しました。それ以来かぜひいいても病院にはいかず葛根湯を飲むようにしていました。

    高校生になった時、ぱったり葛根湯が効かなくなりました。私の体質が変わったからだと思います。その頃家にあった漢方の中で、小青竜湯を飲むとまた劇的に効くことがわかりました。このように、私は小学生の頃から漢方には証があり体質にあった薬を飲まないと効かないと実体験を通して感じていました。このことが私を漢方の道に進みたいというきっかけとなったのです。