むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 私の漢方の師匠

    先週の土曜の午後から東洋医学会だったのですが、診察が長引き、参加できませんでした。会場は福岡の九州大学なのですが、最近はWEBでの参加なので、移動する時間がないのはいいのですが、今回みたいに全く時間が取れないとどうしようもない・・と思っていたら、なんと、見逃し配信をしてくれることになりました。うれしい!参加費を振り込んでいたのがもったいない、というのもありますが、今回は寺澤先生という国宝級の漢方の大御所のお話が聞けるのでぜひ聞きたかったのです。寺澤先生は以前富山医科薬科大の漢方診療科の教授だったのですが、私が研修医の頃(H5だったと思います)にニュースカイホテルに講演に来られました。研修医の頃から漢方を勉強したくて仕方なかった私は、大学でその当時一緒だった坂田先生(熊本リウマチ内科院長)と会場に足を運びました。

    その時、どんな講演だったかは覚えていないのですが、漢方を勉強するぞという意気込みだけはあり、そのきっかけとなったのが寺澤先生だったわけです。当時寺澤先生が発刊された「症例から学ぶ和漢診療学(初版)」という本が私のバイブルでした。いまは手に入らない本で、おそらく相当なプレミアがついていると思います。そういうわけで、私の漢方の師匠として尊敬しているナンバーワンが寺澤先生です。そして、そのとき講演会場にいたのが牟田光一郎先生(御船の牟田医院)でした。当時熊本で漢方といえば牟田先生だったわけですが、その会場で牟田先生にばったりであった際に、「漢方を勉強したいんです!」といったところ、では今度の日曜日の朝うちに来なさいと誘っていただきました。

    それから10年以上牟田医院の2Fの会議室で日曜の朝から夕方まで漢方を習いました。寺子屋みたいな勉強会でした。寺澤先生に次ぐ私の漢方の師匠です。このお二人がすごいのはたくさんの弟子を育てられたことです。昔はこのように本との出会い、師匠との出会いが全てでしたが、最近はWEB講演会で日本中どこにいる有名人の講演会でも、自宅でお茶など飲みながら参加できるというのはすごいことです。