むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 来週コロナ後遺症の講演をします

    今日は暖かい日差しで春そのものでしたね。夜、ゴンの散歩をしていたら真っ赤に染まった大きな満月(十七夜くらい)が東の空に登ってきました。あまりの美しさにしばし見とれました。そういえば、先日トルコで大地震がありました。1万人もの死者が出たと報道されており、大惨事となっています。やはり今回の大地震も満月前後でした。満月は美しく神秘的ですが、地震を引き起こすほど大きな重力の歪をもたらします。潮の満ち引きは月の重力の影響ですが、それが最大となる大潮が満月の日です。怖いですね。

    さて、来週はコロナ後遺症について90分のウェブ講演をします。それに備えて厚労省が出しているCOVID-19診療の手引というものを読みました。罹患後症状(いわゆる後遺症)だけをクローズアップした手引が出ているのですが、手引の半分は症状についての疫学(統計データ)ばかりがずらずらと書いてあります。その後、呼吸器(長引く咳など)、循環器(動悸など)・・と各論に分けて対処法が書いてあるのですが、たいていは採血、レントゲン、心電図などを検査して異常なかったら3ヶ月ほど経過観察、異常があれば専門病院へと書いてあります。結局、これと言った治療法がないので、自然と治るのを待つか、呼吸器や循環器の専門家の判断に任せるということです。

    しかし、呼吸器や循環器の専門家がコロナ治療の専門家というわけではありません。したがって、治療はそれぞれの経験と勘で行われるはずです。この度東洋医学会からもコロナの漢方治療法が発表されましたが、通常の風邪治療と何ら変わりないものでした。私は去年からコロナ後遺症を500から1000人は診ていますが、やはり治療は普通の風邪のように簡単ではありません。症状は十人十色ですが、これまでの経験でだいたい治療法のパタン化ができたため、最近はこの症状はこの治療とだいたいわかっています。来週はその話を講演する予定にしています。