むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 遠隔医療の話

    1年ほど前当院に通院されていた患者さんが中国に転勤となったので、当時私は英文の紹介状を書いて渡しました。そして今日、久しぶりにその方が来院されました。無事1年の任期を終えて帰国されたのです。あちらでは薬など問題なくもらえたのかとお尋ねしたところ、その人が赴任したのは中国の地方都市だったそうですが、なんとオンライン診療で北京の日本語ができるドクターの診察を受けて、日本語の説明書きのついた薬を宅配してもらって、無事病気も悪くならずに過ごせたとのことでした。すごいですね。時代はそこまで進歩しているのですね。それだったら、同じことですが、外国人が日本に来て外国語を得意とする日本のどこかのクリニックの先生とオンライン診療なんて、技術的には何ら問題なくできるはずです。いや、もうすでにされているところもあるのではないかと思います。コロナを機にビデオ通話システム(Zoomなど)を使った診療が解禁されていますから、これからはどんどんこういった遠隔医療が普通になることだと思います。現に、コロナ後遺症を一手に引き受けておられるヒラハタクリニックの平畑先生は日本中に患者さんがいます。

    したがって、これからの医療は、ものすごく腕のいい外科医にはリアルに手術してもらいたい人が集まるし、評判のいい内科医のところは遠隔診療で住むところをを選ばず患者さんが殺到すると思います。もう一つは、腕や評判などどうでもいいからいつもの睡眠薬とか血圧の薬を出してほしいというコンビニ的なクリニック。遠隔で24時間受け付ければ日本中からニーズが有ると思われます。

    薬局も、オンライン服薬指導が可能となったため、近所の薬局でなくても薬がもらえるようになりました。私の友人で東京の池袋に漢方薬局を開業した人がいますが、どんな漢方処方でも(煎じ薬でもエキスでも)対応できるそうです。例えば当院で複雑な煎じ薬の処方をした場合、熊本市内で対応できる薬局は1−2箇所しかありませんが、その東京の薬局に処方箋を送ると翌日には宅配で届くというAmazonみたいな薬局誕生です。時代は知らないうちに凄まじく進んでいます。

    メリクリ