むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 頭がボーとして仕事にならないコロナ後遺症を治すには

    久しぶりにちゃんとした雨になりました。このところ、毎朝40分ほどかけてクリニック前の落ち葉清掃をするのですが、雨で掃除できないので今日は中止して今度講演を引き受けているスライド作りに時間を当てました。おかげで結構はかどりました。夜帰宅してからいつもなら犬の散歩をするのですが、今晩も雨が降り続いているため犬の散歩も中止。私の毎日のルーチンが2つもキャンセルされました。実はわたしは毎日犬の散歩をしながらこのブログのネタを頭であれこれ考えるのですが、散歩なしでいきなりパソコンの画面を開いたら、何も思い浮かびません・・・・・(無)。

    さて、今日もコロナ後遺症に悩んでいる患者さんが数名来られました。倦怠感とか頭がボーとして働かないとか、このまま治らないんじゃないかという不安など様々な症状です。そんな状態が何ヶ月も続くと本当に気分が落ちてしまいます。仕事にも行けず、家でも寝てばかりで何もできない。周りからは怠けているとかやる気がないのではないかと逆に発破をかけられる。鬱のときに頑張れと言ってはいけないのは皆さんご存知ですが、コロナ後遺症で動けない人も同じです。頑張れと言っても動けない。誰よりもそのことを気にしているのは患者さん本人だし、言われなくても動きたいのに体が動かないのです。健康な人には理解できないと思いますが、くれぐれも怠け者扱いしないでいただきたいです。

    こういう状態に当院では漢方を工夫して結構皆さん元気を回復されています。焦ってはいけません。順調に行っても1ヶ月、平均で3ヶ月位かかっています。うつ状態になってしまったコロナ後遺症は通常の内科では治療困難です。当院で様々な抗鬱剤を試しましたが、トリンテリックスという新しい抗うつ薬がかなり効果的で、頭がボーとするとかやる気が出ない、気分が沈むなどの症状を緩和するようです。せっかく処方してもムカムカしたから飲むのをやめたと言われる場合がありますが、途中でやめたらもったいないです。胃薬を飲みながらでもいいし、4分の1に割ってでもいいので少しずつ飲めばだんだん改善することが期待されます。

    よく見ると垂玉温泉付近の煙が激しく上がっています