むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ブレインフォグを治療する(まだ研究中)

    台風接近で風が強いです。今週末には次の台風が来ると予報されているので、9月に入って3連続です。ちょうど今度の日曜は3年ぶりの藤崎宮の秋の大祭が開催されるのですが、雨がふらないといいですね。

    さて、コロナ後遺症(罹患後症状)で頭がボーとするといういわゆるブレインフォグ(頭に霧がかかったような状態という意味)というのがあります。まだその病態は謎です。認知症の治療薬アリセプトが効いたというニュースを見たのですが、真偽は定かではありません。理屈は、頭の神経伝達物質であるアセチルコリンを増やす働きがあるのでブレインフォグに有効ではないかとのこと。それだったら、サプリで卵黄レシチンやフォスファチジルセリン、フォスファチジルコリンなども有効かもしれません。同じように脳血流をよくするオメガ3(DHA/EPA)も有効かもしれません。

    私なりにブレインフォグの病態を考えると、コロナのスパイク蛋白が予防接種でできた抗体と複合体を作ることで頭に悪い影響が出るのではないかと思っています。これを3型アレルギーと言います。3型アレルギーかもしれないと思い至った理由は、ほとんどの患者さんが、コロナ療養中はわりと元気で療養期間後は仕事に出たものの、数週間たってから急に調子がわるくなってきたと言われるからです。

    漢方的には、脳の炎症を抑えるために小柴胡湯、そして炎症の結果頭蓋内の水分が増えるのでそれを処理する五苓散が必要と考えます。(その2つを合わせると柴苓湯となる)そして、脳神経の栄養補給として四物湯や当帰芍薬散を考えます。さらに半夏白朮天麻湯や釣藤散も頭に良い働きがあります。このような漢方を、患者さんごとに組み合わせながら治療を組み立てています。