むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 風邪の基礎知識

    メリークリスマス! 雨のイブでしたが、雨が上がると寒波が来るとニュースで言っています。相当寒くなりそうなので、風邪に注意です。最近はどちらかというと風邪より胃腸炎の患者さんの方が多いですが、これからしばらく冷え込むと風邪が増えるだろうと思います。幸い今年もインフルエンザは出ておらず、通常の風邪ばかりですので、暖かくして静養すれば治るものだと思います。

    昔から風邪には葛根湯と言いますが、私は葛根湯より麻黄附子細辛湯をよく使います。これは子供には使わない処方なので、20代くらいまでは葛根湯、30過ぎたら麻黄附子細辛湯という感じです。それに桂枝湯や柴胡桂枝湯などを併せて使うとさらに効果的です。よく薬店で麻黄湯を売ってありますが、麻黄湯の適応となる患者さんはかなり絞られます。誰でも風邪の時に飲んでいいかというと、かなり疑問ですので、よくわからなかったら葛根湯にしてください。そこそこ効果があり、副作用も少ないからです。

    風邪の時お風呂に入ってもいいかとよく聞かれますが、私の答えはOKです。ただし、上がったらすぐ布団に入ること。だらだらとパジャマで過ごしていると悪化します。よく温まったらさっと寝てください。ビールやアイスなど冷たい飲食は避けましょう。お粥やうどんなど暖かくて消化のいいものを食べましょう。解熱剤はカロナール(アセトアミノフェン)が最も安全です。喉などの炎症が強い場合、ロキソニンでもいいのですが、インフルエンザの時はロキソニンが使えないので、インフルでないことを確認しないで飲むのは避けましょう。抗生物質は基本的に風邪には効きません。風邪が長引いて気管支炎や副鼻腔炎などになった時には有効です。