むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 役に立つ軟膏

    ワセリンは非常に便利な塗り薬です。傷に塗っておけばキズ薬になるし、乾燥肌に塗れば潤いが出ます。湿疹の治療にも使えるし、寝たきり老人の褥瘡(とこずれ)にも使えます。万能です。医薬品として処方することもありますが、普通に薬局で買えます。白色ワセリンといいますが、薬局にはVaseline(ヴァセリン)というアメリカ製がよく目につきます。着色料も防腐剤も何も入っていないので大人も子供も、敏感肌の人も幅広く使えます。花粉症の人は鼻腔に軽く塗っておくと、花粉を鼻の入り口でキャッチするので花粉症が軽くなると言われています。私は、手指のさかむけなどに塗りますが、ついでに10本のツメに塗ってやるとツメもきれいになります。また、私のワセリンにはティーツリーのアロマオイルを染み込ませているので、塗るといい香りがします。また、ティーツリーには抗菌作用があるのでキズなどには一石二鳥です。

    もう一つよく使う軟膏がヘパリン類似物質軟膏(あるいはクリーム)です。市販されているヒルドイドと同じです。油性の軟膏が一番保湿作用が強いのですが、少しサラッとしたクリームや液状のローションもあります。また、最近は泡状になった製品もあり、塗る場所によって使いやすいものを選ぶと良いと思います。これも敏感肌に優しい究極の保湿剤みたいに言われており、薬局で買えるのに処方箋を求めて来られる患者さんが多く見られます。基本、美容目的は保険が効かないので、薬局で買っていただきたいのですが、何らかの皮膚疾患でこういった保湿剤を使うことが望ましい場合は保険で処方することができます。

    私が好んで処方するもう一つの軟膏はケラチナミン軟膏とウレパールローションです。尿素配合軟膏とも呼ばれます。いずれも薬局で買えるので、処方するのは美容目的以外です。この軟膏は保湿作用が強く、冬場に手の皮がむけたりする場合、丁寧にケラチナミンを塗って保湿してあげると手の皮はツルツルになってむけなくなります。こういった軟膏は皮膚科が専門ですが、当院前の凌雲堂薬局にも取り揃えています。