むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ヘバーデン結節の治療

    女性で40歳後半ぐらいから50歳代で手指の関節がこわばったり腫れていたんだりすることがあります。リウマチを心配して来院される方も数多くいらっしゃいます。しかし、多くの場合、これはリウマチではありません。女性ホルモンが年とともに減ってきた結果関節が痛むのです。いわば、手指の更年期症状です。整形外科では、念の為炎症反応(CRP)やリウマチ因子などの採血をすると思います。レントゲンで変形の有無をチェックされると思います。しかし、何も所見がない場合、経過観察になることも多いでしょう。関節が腫れている場合、ヘバーデン結節と病名が付きますが、治療法は特にはありません。まれに手術で変形して突出した部分を削る場合があります。

    内科的には、更年期ととらえるので女性ホルモンの補充やそれに似た治療が有効とされます。漢方では、当帰芍薬散をよく使います。冷えが強い場合附子を加えます。逆に熱を持ったような場合、越婢加朮湯を加えます。女性ホルモンに似た作用のあるイソフラボンも有効です。大豆製品(納豆、豆腐、豆乳など)もいいでしょう。また、イソフラボン様のサプリでエクエルという商品も有効な場合があります。

    さて、土曜日の夕方、医師会では新コロナ及びインフル流行期における診療体制についての説明会がありました。私は会場にいかずに家でWEB配信で参加しましたが、画像も音声もクオリティーが高く素晴らしい。それにしても、新コロの検査をクリニックですれば補助金が出るそうですが、外来患者数が50名を超える施設ではほとんど補助金は出ないらしいです。何ということでしょう。当院は月曜から土曜まで50名を下ることはないので、もし検査に参加しても補助金ゼロです。新コロを見ると大変な時間と労力と感染対策、スタッフに対する慰労金などが発生するのですが、補助金ゼロではできません。毎日100名近い診療をしているので新コロの検査をしている暇はありません。おそらく近日中に新型コロナを検査できる発熱外来のある医療機関が発表されます。新聞や医師会のHPを見て、熱がある患者さんはまずそちらを受診されるようにお願いします。