むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 血圧治療には利尿剤がいい

    秋が来て、涼しく快適な毎日です。私は10月生まれなのでこの冷えてくる毎日がとても好きです。しかし、温暖の差が大きく、朝晩は暖房、昼は冷房みたいな毎日です。体調を壊して来院される方もたくさんいます。気温の変化は自律神経に作用し、血圧の変動、頭痛やめまい、吐き気などの不調をきたします。月経前症候群がある人は、それがいつもより調子悪いという場合もあるようです。このような季節の変化に伴う体調不良は漢方の出番です。西洋医学では全く歯がたたないと思います。

    さて、最近はWEB講演会が花盛りです。以前だと、講演会といえばホテルの宴会場みたいなところに足を運んで勉強するものでしたが、コロナ禍でほとんどWEB配信となりました。最近は毎日のようにWEB講演会の案内があります。WEBがいいのは熊本で開催される会でなくても自由に参加できるため、東京の一流の講演が家でご飯を食べながら聞けるということです。おかげで、ほとんど毎日夕食時は勉強タイムとなりました。ニュースも天気予報も全く見ることなく、食卓のiPadで有意義な時間が過ごせます。どんどん賢くなります。昨日は心不全の勉強会(WEB)でした。

    私は利尿剤を降圧剤として多用するのですが、これはアメリカではスタンダードです。日本人はまだまだ利尿剤の使用が足りていないそうです。その結果、アメリカでは心不全が年々減っているのに日本は増えているそうです。アメリカが安い利尿剤を医療経済的理由でファーストチョイスにしていると思っていたら、素晴らしい結果をもたらしています。糖尿病も日本はやたら高額な新薬を使いたがりますが、アメリカは安価なメトホルミンがファーストです。メトホルミンは安い、太らない、がんの予防効果もある、という優れた糖尿治療薬です。ここも、アメリカに習っていくべきだと思います。やはりきちんとしたデータをもって勉強すること、それに従った実践をすることが大切です。

    老人ホーム 「椿の里」にて