むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 衛生対策は科学的根拠をもってしよう

    私は仕事の関係で毎週1回は銀行に行きます。お釣りの小銭を用意するため、源泉徴収した所得税を収めるため、帳簿を管理するため通帳記載したり、いろいろ忙しいのです。振り込みなどはオンラインバンキングでできるので、それは助かっているのですが、オンラインでできない事が多すぎます。しかも、ほとんどが税金関係(国がいかにデジタル化が遅れているかということです)。いい加減クレジットカードか何かで収めさせてほしいです。その、行きたくない銀行に渋々行くのですが、今日はなんと検温コーナーを通らないと中に入れなくなっていました。

    しかし、不思議なことに、ATMに並んでいる人たちは検温なし。銀行を見渡すと、一番人が混み合っているのはATMの列です。そして、ATMの操作パネル(画面)を不特定多数の人たちがベタベタと手で触っています。ここを衛生的に管理せず、窓口に行く人の体温だけ測ってなんになる?対応が間違っています。

    医療のプロは、1処置1消毒を徹底します。例えば採血するときは、採血の準備をする段階で一度手指消毒(または手洗い)をします。そして、採血が終わったらもう一度消毒(または手洗い)します。処置の前後で手をきれいにするのはアタリマエのことです。処置前の手指消毒は患者さんにうつさないため、そして、処置後の消毒は自分にうつさないためです。この常識を考えれば、ATMを操作する直前に手指消毒、操作後にもう一度消毒というのが最も効果的です。このような医学的にアタリマエのことができず、無駄な検温に職員を一人使うのはなんとももったいない。こういう衛生対策は科学的根拠をもって動くべきです。