むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • コロナ禍で病院のためにやってほしいこと

    熊日新聞をみたら、保険医協会のアンケートで開業医の外来減9割という見出しです。収入が9割減ったわけではなく、9割の施設で外来数が減ったということです。紛らわしいタイトルです。ミスリードを狙って書いたタイトルかもしれません。こんなコロナ禍で外来数が減らないことなどほとんどあり得ません。9割減と言われても全く不思議ではありません。こんな当たり前の集計を新聞の1面に載せて、なんのニュース的価値があるのでしょうか?もっと掘り下げた議論をしてもらいたい。病院は私的な企業(ビジネス)ですが、診療時間は保健所に開設許可をもらわないといけないし、診察代は厚生局が管理しています。何一つ自分で決めることができません。民間の企業と違って、企業努力がなかなかできない仕組みになっています。

    コロナ禍で患者さんが減ったから24時間オープンにするとか、初診料半額キャンペーンとか、そういうことは許されません。街中は人通りが少ないから臨時で住宅街にに第2クリニックを開設するなんて、全く通用しません。テレビCMなども規制されています。すべて厳しい許認可が必要となっています。病院は利益追求企業とは違って、社会インフラとしての責任があります。儲からないからやめるとか、儲ける部門しかしないというのは良くありません。しかし、これだけ規制されていて企業努力がしにくい医療業界が、コロナ禍で生き残るにはどうしたらいいのでしょうか?

    もちろん、無駄な出費を避けることが大事です。しかし、アルコール消毒やマスクなどは従来の10倍くらい値上がりしており、必要経費がかさみます。清掃や消毒はいつもの何倍も回数を増やし、人件費もバカになりません。換気をきにして窓を開けているとエアコンが効かないので電気代も嵩みます。そういうことを考えると、保険医協会やそのアンケートを集計して記事にした熊日にやって欲しいのは、初診料や再診料など基本料の点数を上げてもらう議論をしてほしいです。それだけコストがかかっているわけですから当然です。

    IPhoneでも一眼レフみたいな綺麗な写真が撮れます。