むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • フェイスシールドは素人には必要ない

    最近、朝から勉強しようと思って家を5時50分にでています。天気が良ければ、通勤中歩きながらYouTubeでいろんな講演を聞いて勉強です。クリニックに着いたら窓を開けて換気をしたり、クリニック前の歩道の落ち葉を掃除したりしますが、それでだいたい朝の6時半になります。クリニックの前の公園でラジオ体操が始まる頃私は診察室に戻ってZOOMのWEB講演に参加します。すでにスタッフが揃う頃にはひと仕事終わった感じです。ただ、今日の講演はあまりにひどかったので途中でZOOMから退席しました。

    というのは、司会者も演者もフェイスシールドをつけているのです。しかもおかしいことに、マスクはつけていない。完全に医学の常識から外れています。まずは、マスクが基本です。フェイスシールドなんて素人には必要ありません。あれは、コロナ感染の疑いが濃厚な患者さんを目の前にして、喉や鼻に綿棒を突っ込まないといけないような状況にある医者や検査技師がつけるものです。なぜなら、その時患者さんはマスクを外すからです。通常、相手と自分の両方がマスクをしていれば、そのマスクが手作りの薄い布製であっても問題ありません。

    コンビニやスーパーも最近はビニールカーテン越しになっていますが、ほとんど意味はないと思います。お互いがマスクをしていれば感染することはほとんどありえません。ただ、客がマスクをせずにレジ前でゴホゴホと咳をしたりくしゃみをすることもありえるのでああいった仕切りが役立つ場合もあるのです。しかし、ビニールカーテンのせいで、レジの店員さんとお客さんの心の距離がずいぶん遠くなりました。愛想笑いの一つもなく、淡々とレジを打ち、お釣りは手渡さずにトレイに置く、なんて、20年前の中国旅行を思い出します。どうしてもビニールカーテンが避けられないのなら、それを超えて伝わるだけの真心こもった接客(笑顔や挨拶)の努力がなければいけないと思います。