むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • CKD対策は防已黄耆湯が最強!

    いっきに寒くなってきました。夏暑かった分、冬の寒さは身にしみます。温暖化の現象は夏暑くなるだけでなく、冬は一層厳しくなると予想します。寒暖の差が大きくなるのです。また、温暖化の結果空気中に含まれる水蒸気が多いため、寒気によって大雪になることも予想されます。冬対策は早めにしたほうがいいと思います。当院あたりではまだインフルエンザの患者さんはほとんどいませんが、風邪の患者さんは日に日に増えています。そういう中、心療内科の予約は1ヶ月待ちの状態です。心療内科の新患さんをひとり見る時間で風邪なら10人は見ることができるため、限られた診療時間を有効に使うには心療内科の新患予約を制限するしかありません。心を病んできつい患者さんには申し訳ありません。当院のホームページに、心療内科の新患もできるだけ速やかに診たいと書いているのに、1ヶ月待ちなんて、とクレームの電話をいただきました。不本意ながら、これ以上無制限に新患を受けられない都合上、ホームページ(お知らせのところ)は書き直しました。

    ところで、熊本市はCKD(慢性腎臓病)対策に積極的に取り組んでいます。なぜなら、慢性腎臓病から透析になってしまう患者さんの数が全国でも有数の多さだからです。早期から腎機能悪化には目を光らせて対策しましょうという取り組みですが、講習会に参加しても具体的に何をどうすれば腎不全を予防できるかはわかりません。腎臓を治す薬はこの医学の発達している世ですが、なにもないのが現状なのです。せいぜい血圧管理とか、糖尿病の管理とかその程度です。困ったら腎臓専門医へ紹介するようにとしきりに勧められます。

    しかし、腎臓専門医に紹介しても、何も変わったことはなく、半年に一度検査目的で受診させてくださいとか、その程度で終わってしまいます。そんな中、私と日赤の加島先生の間で意見が一致したのが漢方の防已黄耆湯(牛車腎気丸を加えるとさらに良い)が劇的に腎機能を改善することです。10年くらいフォローしないと透析を予防できるかはわからないのですが、あっと言う間に腎機能が良くなっていくので、当院や熊本赤十字ではCKD対策は漢方で、というのが常識になりつつあります。