むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ランナーのための健康アドバイスをしています

    夏休みに入り、中高生たちの来院も増えています。歯医者さんでは虫歯を夏休みのうちに治さないと、というのがありますが、内科を受診するのは何かというと、ランナーの皆さんです。部活で陸上をしている人たちの来院が目立ちます。暑い中汗を流してランニングすると、体力を消耗します。タイムも思ったように伸びません。夏はランナーにとってはシーズンオフなので、無理に走り込まなくていいと思うのですが、10月頃にシーズン・インした際に良い記録を狙うのであれば、夏のうちから頑張るしかありません。

    当院を受診するランナーの皆さんは貧血がないかを調べてもらうように、と監督さんから言われてくる方が多いようです。たしかに、ランナーさんたちは貧血傾向にある人が多くみられます。これは、通常の内科で検査を受けてもあまり問題視されないレベルの鉄欠乏です。貧血は軽くても、MCVという値が小さければ(90以下)鉄欠乏の可能性が大きいです。鉄が不足すると、貧血になるだけでなく、細胞内のミトコンドリア内で電子伝達系という発電所でエネルギーを作る力が低下します。したがって貧血がたいしたことなくても鉄が低い場合、しっかりと鉄を補給しないとランナーとしていいパフォーマンスが得られません。

    また、夏の暑い時期はミネラルを汗で失うため、マグネシウム、亜鉛、ビタミンB群、ビタミンC, ビタミンEなどをとる必要があります。バランス良い食事でとればいいと思うかもしれませんが、ランナーの要求する栄養は食事では足りません。例えば、ビタミンCならレモン100個以上、鉄で言えば、ほうれん草を毎日4キロです。それは無理なのでサプリで摂るしかありません。そういった指導も含めてランナーさんにアドバイスしています。

    アワビのお粥