むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 大雨に注意

    梅雨前線が活発です。今日(火曜)は雨が上がって午後からは患者さんが集中して大変な待ち時間になってしまいました。体調の悪いところ待っていただき大変申し訳なかったと思っています。テレビでは避難警報レベル4だから町全体数万人に避難しろとか、命を守る行動をしてくださいとか言っていますが、こういう大げさな表現はたまに言ってこそ効果的です。毎日のように聞かされると、オオカミ少年のようにみんな本気にしなくなります。難しいところです。調べて見ると、レベル4以上の避難警報は自動的に休校とはならいようです。これはおかしいですね。休校は学校や自治体単位で決めている様です。街全体が避難しろというのなら学校が休みでないのは矛盾します。こういう矛盾が次第に災害警報を信じなくする原因だと思います。

    話は変わって、たけしの家庭の医学を見ていたら、謎の腹痛の診断をする話があっていました。どの病院で検査しても異常なしだったとのことです。最終的に大学病院の総合診療科で診断がついたわけですが、痛かったのはおなかではなく肋骨だったとのこと。日頃の生活での体のひずみが肋骨と軟骨の境目にひずみをきたして痛みになったということでした。結局、整形外科でMRIをとったり消化器内科でお腹の検査をしても診断がつかなかったということです。このTVであった症例ではどうして最初に痛かったところを触ってみなかったのだろうと思います。

    しかし、このような例はいくらでもあります。私が研修医だったころ、整形外科から腰痛の若い女性患者さんが血液内科に送られてきました。腰痛患者さんの貧血がひどいという理由です。私は当時血液内科にいて、上級医の指示で骨髄検査をしに外来に呼ばれました。検査のついでに一通りの診察をしたところ、乳房から血が出ていました。結局、乳がんの転移による腰痛でした。このように、全身の診察を怠るときちんとした診断に至らないと、心から感じた一例でした。