むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 学説にはいろいろあって当然

    このところ、健康番組が盛んです。雑誌や健康関連の書籍もたくさん出ています。興味を持っていろいろ読み漁ると、矛盾した意見が出てきます。ある食材が健康にいいとかいてあったり、逆にその食材はよくないと書いてあったりです。素人の皆さんは判断基準がないのでどっちを信じていいかわからず迷ってしまうことでしょう。あるときは一喜一憂して、結局どうしたらいいの?と途方に暮れたりします。わたしたちはプロですから、大元の参考文献(英文原著)までさかのぼって真相を探ることができます。論文化されていても、その結果は限定的な条件下で正しいことを勝手に拡大解釈しているとか、研究結果を応用するにもどのあたりに限界があるかは大体わかります。こういう教育は医学部では受けません。大学院で医学博士レベルの研究をした人にしか理解できない世界です。

    例えば「りんご医者いらず」という言葉から、りんごは体にいいという仮設を立てます。しかし、りんごを育てるには11回消毒しないといけないという事実(https://ameblo.jp/mamamyumi/entry-12141689861.html)から皮はむかないと体に悪いとか、最近のりんごは品種改良されていて糖度が高いので毎日食べれば糖尿病になる、などという批判も出てきます。本を読めばいいという本とだめという本があるでしょう。結局どうしたらいいのか、おそらくわからないと思います。

    わからないときには自分の体に聞いてみることです。感性を研ぎ澄ませて、食材を食べてみる。体にいいか悪いかは何となく感じるはずです。美味しかったとか、甘かったとか、そういうレベルの話ではありません。体が求めている栄養が入っているかどうかということです。自分でわからなかったら、信頼できる先生の著書を信じるまでです。信じないと効果は出ません。

    久木野。雨が降らないので田んぼに水がありませんが、もう作付けしないとタイムリミットでしょう。熊本市内は白川から井手を引いているので水は入っています。