むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 個人主義のすすめ

    滋賀県で痛ましい自動車事故がありました。交差点で右折しようとしていた車に接触した車が歩道で信号待ちをしていた園児の集団に突っ込んで園児二人が死亡したというニュースです。被害者がかわいそうでなりませんが、加害者もお気の毒です。過失で大勢を傷害してしまったのは、悔やんでも悔やみきれないと思います。

    このように、子供の集団に車が突っ込む事故が絶えません。加害者の過失に問題があるのはもちろんですが、集団行動することが事故を起こしやすくしている可能性もあります。一つは、群れていることで、身動きが取りづらいということです。自分ひとりなら車が飛び込んできたときとっさに逃げられますが、集団だと動ける範囲がかなり限られます。自分の周囲50センチも動けるでしょうか?これでは車は避けられません。次に、注意が散漫になることです。友達との話に夢中になって周りが見えなくなります。集団でいると自分が強くなった気がして行動が大胆になってしまう場合もあります。みんなで行動すると足の遅い子もいますから、遅れを取らないように焦ってついていくこともあるでしょう。必死についていこうとすると、周りの交通状況より遅れないことや先生に怒られないことを優先して行動するでしょうから、事故を誘発します。

    このようなことは、年をとっても同じです。団体で旅行するときなどは注意が必要です。注意力が散漫になりますからスリに遭ったり転んだりします。それでなくても、気が利かない添乗員にイライラしたり、疲れているのについていかないといけない状況などいろいろあるでしょう。こういうことを避けるには、小さい頃から個人主義を徹底して、集団行動をしないことだと思います。自分の行動は自分で決めて、ダラダラと人につるまないことです。