むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 顧客(患者さん)のニーズを知ることが大事

    先日、中古車屋さんにふらっと立ち寄り、たまたま目の前にあったクラウンを見ていました。私はクラウンのような大きな車には興味がなく、コンパクトカーが好きなのですが、通りかかった店員さんはしきりにクラウンの説明をします。そして、聞いてもいないのに他のセダンの在庫まで説明されるのです。なにげに私がクラウンを見ていたため、セダンを探しに来たと勝手に思い込んでセールスされるのは的外れだし時間の無駄です。そんなセールス話は聞きたくもないのですが、職業柄、相手の話を頷きながら聞いてしまいます。まるで、店員さんのカウンセリングみたいになってしまいます。

    接客というのは、相手のニーズを聞き出すところから始まります。うかつに話しかけると、「あっ、ただ見てるだけですから・・・」と言って逃げられます。かといって黙って見ていてもセールスになりません。どこに相手のニーズがあるかを聞き出すのは結構難しいと思います。まだ欲しいものが具体的にイメージできていない場合もあります。そのようなときは、質問を通して相手にイメージを膨らましてもらい、欲求を具体化するプロセスが大事になります。親しみを込めて、信頼できる相手であるということを全面に出して接客しないといけません。

    私達の診察も同じです。頭が痛いといって来た患者さんも、とにかくロキソニンがほしいだけの人、脳梗塞などが心配だから日赤に紹介状を書いて欲しい人、すでに精密検査をしたけど治らないので相談に乗って欲しい人、インフルエンザの検査をして出勤できるかの確認をしたいだけの人など様々です。こういったニーズを上手く聞き出せずに医者の思い込みで診療されると患者さんは納得しません。そういうニーズの把握こそがクリニックの重要な仕事だと思っています。