むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • チゲ鍋で薄毛治療(?)

    今から20年以上前になりますが、私が大学院生だった頃に血液凝固の事や研究のいろはを教えてくれた担当教官のO先生という人がいました。とても頭が切れて、性格も私とは丸反対で自分にないところをたくさん持っている先生だったので、毎日刺激的でした。そのO先生は熊本から他大学の教授となって出ていかれたのですが、ひょんなことからこの先生の研究テーマは血液凝固学をやめて「薄毛の治療の研究」となりました。その研究は以前熊本におられた頃にすこし聞いたことはあったのですが、本格的に研究されたのは他大学の教授になった後でした。

    その後、研究結果が商品化され、薄毛の男性をモニターとして募集していたのですが、半信半疑でした。その内容とは、「カプサイシンとイソフラボンを同時にとると薄毛の治療になる」というものでした。カプサイシンとは唐辛子の辛味成分です。イソフラボンは大豆に含まれる女性ホルモンに似た働きをする物質です。カプサイシンはそのままでは辛くて飲めないのでカプセルになっていました。そして、それを料理でとりたいなら、湯豆腐に一味唐辛子をかけて食べなさいと言われていました。そんなんでハゲが治るのか!?という感じでした。

    湯豆腐に一味という発想があまり良くないです(旨くなさそう)。もっと本格的な食べ方を考えれば、豆腐チゲ(ズンドゥブ)ですね。韓国料理で豆腐を唐辛子スープで似たもの、これこそO先生の目指していたものではないか?それを思い出したので、20年越しの疑問を検証するため、韓国人はハゲが少ないかを歩いて見て周りました。その結果、たしかに少ないようです。ソウルは熊本より人口構成が圧倒的に若く、高齢者の割合が非常に少ないので、目立たないのかもしれません。また、ネットで調べると韓国人は見栄っ張りだから、かつらを使う人も多いと書いてありますが、それにしても薄毛が少ないのは事実のようです。これは、今度の韓国旅行での重大な発見でした(笑)。

    ソウル 南大門