むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 体が痒くなる季節

    冬は体が乾燥して痒くなります。子供には少ないので、やはり年のせいでしょうか。皮膚を潤す成分はセラミドなどのタンパク質ですが、こういった成分が足りないのかもしれません。保湿剤などこまめに塗って乾燥を防ぐしかないように思います。保湿剤にもいろいろあります。ケラチナミンなどは尿素の外用剤ですが、保湿力が強くかゆみによく効きます。プロペト(ワセリン)は油成分で、これもかゆみに多用されます。最近流行りなのがヒルドイドというヘパリン類似物質をローションや軟膏にしたものです。美容目的で欲しがる人も多いため、医療保険での扱いが厳しくなっています。私は、油性成分が一番保湿力があるのではないかと思い、家ではニベアを使っています。

    もう一つ、乾燥肌の人が気をつけたほうがいいのは下着です。流行りのヒートテックは痒みを悪化させます。皮膚から出る水蒸気をヒートテックが吸って発熱し、乾燥を助長します。また、かゆみは温めるとひどくなるので、あまり暖めないことです。それから、お風呂で気をつけたほうがいいのは、皮脂を洗いすぎないことです。ゴシゴシタオルで皮膚の油成分を洗い流すと潤いが抜けてしまいます。

    漢方では、肌の潤いを増す十全大補湯、四物湯、温清飲、当帰飲子などあります。漢方は体の内側から効きますので、体質改善に良いと思います。また、同じような成分を使った生薬入浴剤もあります。当院前の凌雲堂薬局ではオリジナルの漢方入浴剤を売っていますので、年越しにゆっくり浸かってみてはいかがでしょうか。