むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 若い女性の手指の関節痛は鉄欠乏

    素晴らしい秋晴れの1日でした。掃除をしたり、学会の準備をしたりですが、充実した週末でした。先週は3つの講演会に参加して勉強したので、新しい知識がたくさん入ってきました。大事なことを忘れないようにきちんとノートに記録しておかないといけません。せっかくですから、面白い知見をこのブログでも紹介したいと思います。

    まず過活動膀胱。どういう原因で発症するのかという疑問です。その答えは、なんと生活習慣だそうです。高血圧、高血糖、高脂血症などで膀胱の血流が低下することが原因になるそうです。男性の場合、前立腺肥大で尿の出が悪いと膀胱内圧が上がりますから、結果的に血流が低下するというメカニズムがあるそうです。だとしたら、私が日頃から勧めているように炭水化物制限、ビタミンCやE(抗酸化ビタミン)の大量摂取がいいと思われます。

    次に整形外科の話。若い女性で手指の関節の痛みを訴えて来院される方が頻繁にいます。皆さんリウマチを心配しているのですが、調べても99%リウマチということはありません。結局、更年期ではないかとか、そういう説明をされるのですが、あまり治療法がありません。昨日の講演では、こういう関節痛の患者さんは鉄欠乏が隠れているとのことです。私がパニックやうつの患者さんに積極的に鉄剤を投与しているのと同じ理屈で、鉄が不足すると関節に痛みが出るそうです。鉄剤を飲んでもらうだけでなく、当帰芍薬散や桂枝茯苓丸が痛みに効くそうです。驚きの事実でした。

    住吉神社・博多