むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 在宅医療ネットワーク

    在宅医療ネットワークという会合に参加してきました。診療が終わりへとへとになりながら医師会へ向かってみると、会場は大入り満員でした。在宅医療に取り組もうという医療機関がいかに多いかが伺えます。今日の勉強会は、複雑な在宅医療の診療報酬の仕組みについての解説でした。当院は実際に訪問診療を50名ほど受けていますので、だいたい診療報酬の仕組みに関しては理解しているつもりですが、非常に複雑で言葉(専門用語)も独特ですから取り付きにくいものです。また、インスリンの自己注射の指示や自宅酸素の指示はきちんと決められた文言をカルテに書かないといけないというルールが有るため、単に丁寧にカルテを記載するというだけでなく、必要事項をもれなくかけるフォーマットづくりが大切だと言うことです。これも、当院では電子カルテにフォーマットを登録しているため、ちゃんとできていると思います。

    このようなシステムの構築がなにより大変です。一つ一つコツコツと積み上げなければできません。ドクターだけでできることではなく、よく勉強している医療事務員さんの手助けがないと歯が立ちません。また、在宅医療をするにあたってネックになるのが、24時間365日対応の体制づくりです。私もこの対応のため学会にはほとんど参加できず、行ったとしても福岡に日帰り程度です。こんな状況をこの先何年も続けられるのか、心配になります。

    そういう中、徐々に進んでいるのが、診療所どうしの助けあいです。在宅診療グループを作ってお互いに学会に行っている間をカバーし合ったりする仕組みづくりです。今後も在宅患者さんが増え続けますから、我々ドクターも一人でなくチームで対応する時代になりそうです。

    写真は当クリニックが建つ前の更地の状態(思い出)