むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 夏バテしていませんか

    朝晩はずいぶん涼しくなりました。北海道や群馬では8月にして10度以下になったということで8月の最低気温の記録だったそうです。熊本はそこまで冷えてはいません。むしろ昼間の暑さはいまだにこたえます。今年は梅雨明けが早かったため、そろそろ暑さも体力的に限界という人が続出しています。きつい、食欲が落ちた、という感じです。そういうときは漢方です。漢方は冷房のない2000年以上前から夏の体力低下に対して治療法を確立しています。貴重な朝鮮人参を主に使っているため、おそらく庶民ではなく皇帝や殿様のための処方だったと思われますが、今では一般庶民も保険適応です。幸せな時代です。

    使う処方は清暑益気湯です。とてもよく効くので、困っているときは遠慮なくご相談ください。また、冷たいのものを取りすぎて胃の調子が悪くなったら安中散、水分を取りすぎてお腹がチャプチャプなら胃苓湯がオススメです。

    ところでこの夏の時期に風邪をひいたという患者さんで温めで汗をかけば治るかと思ったけど治らなかったということで来院されています。夏風邪は基本温めて治すことはありません。冬の風邪は寒の邪に犯されるため温めて毛穴を開くことで邪を追い出すのですが、夏は暑さのせいで最初から毛穴は開いており、温めなくても汗をかきます。こういうときは長風呂、サウナ、葛根湯など温める治療は無効です。私の場合小柴胡湯を使います。