むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ながら族

    「ながら族」という言葉をご存知ですか?私が学生だった頃は普通に使われていた言葉です。例えば、勉強をするときにテレビやラジオをつけっぱなしでいると、ながら族は良くないとか、そういう話になっていました。しかし、当時(多分私が中学生ごろだから30年以上昔)読んだ本で今だに印象的なものがあります。評論家の竹村健一氏が書いた仕事のできる人の時間管理術に関する本です。「朝起きて、トイレに行く、コーヒーのお湯を沸かす、新聞を読む、をどの順番にするべきか」という話です。「自分はまずトイレを済ます」という人は多いかもしれませんが、竹村健一氏の本では仕事のできる人はまず「お湯を沸かす」沸くまでの間に「トイレを済ます」そしてコーヒーを入れたらそれを飲みながら「新聞を読む」が正解!貴重な時間を一つの仕事をするためだけに使っていてはもったいない。必ず複数の仕事を並行してすること。この例では、お湯を沸かしながらトイレを済ます、コーヒーを飲みながら新聞を読む、といった具合です。

    私はこの本を読んでいたく感心し、それ以来私はずっとその順番で朝を過ごしています。そして、徹底してながら族をしています。今は目の前に2つのiPadを置いて複数のサイトを同時に検索しながら別のパソコンでYouTubeを使って音楽をかけながらもう一台別のパソコンでブログを書く、みたいな感じです。しかし、最近しなくなったことがあります。それはだらだらとTVをつけっぱなしにすることです。TVは時間泥棒です。しかも、ケーブルTVのチャンネルまで合わせれば何10チャンネルもあるというのに一つとしてみたい番組はありません。週にいくつかの健康番組だけはみますが、あとはほとんどテレビを消しています。

    お年を召した患者さんと話していたら同じことを言われていました。TVをつけると悲惨な水害や嫌な思い出のオウム事件のことばかりやっていてみる気がしない。iPadさえあれば、自分の興味のあることが好きな時にみられる、とのこと。そうです。時代はだらだらとTVをつけたまま「ながら族」というのは古く、アクティブにオンデマンドの情報収集の時代です。暇なお年寄りにも相手にされなくなったテレビ業界の将来は暗いですね。