むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 腸内環境を整える

    腸内細菌に善玉悪玉という話題はよく耳にすると思います。ヨーグルトにも生きて腸まで届くとか、いろんなタイプの乳酸菌が話題です。腸内細菌の検査はごく最近になり技術的に進んできて、いろんなことがわかるようになってきました。技術的に難しかったのは、消化管内が無酸素状態で嫌気性菌(酸素を苦手とする細菌)について培養したり同定して検査することが容易でなかったためです。

    しかし、たべたヨーグルトの乳酸菌が生きて腸まで届いてそこで増殖するなら大問題です。我々の人体は口からたくさんの雑菌が入りますが、胃で殺菌されて感染を起こさないようになっています。もし菌が生きて腸で増殖するならそれはいわば感染症です。常識的にありえないし、もしそういうことが起これば危険極まりないです。腸内環境を整えるには外から菌を入れるのではなく、いい菌が育ちやすい環境を作ることです。そのためには、食物繊維をたくさん取ることです。

    もう一つ大切なのは、防腐剤や農薬に注意することです。防腐剤や農薬は当たり前ですが腸内細菌までも殺菌してしまいます。せっかく腸内環境を整えても、菌を殺してしまうような食材をとっては意味がありません。カット野菜、コンビニ弁当などは要注意です。普通に買ってきた野菜も農薬や防腐剤に関しては日本の基準はそうとうあまいのでよほど注意が必要です。先週まで麦畑だったところを刈り取った途端に水を張ってもう田植えしてあります。全く土地を休めてありません。こういう農業では免疫力のある植物は育ちません。当然のように除草剤、農薬、肥料を大量投入されています。参考までにご一読を→

    http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50668