むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ベジファースト

    食事をする際にまず野菜から食べる(ベジファースト)ことで血糖の上昇を抑えられるという話があります。今や常識的ともいうべき食べ方です。昔は三角食べと言ってご飯、おかず、汁物を順に食べるのがいいと言われていました。しかし、今は三角食べの健康効果は否定されています。私の友人で糖尿病の専門医が、自分でこのベジファーストが本当に血糖の上がりを抑えるのか実験しました。幕の内弁当を買ってきて食べる順番を変えて血糖を測ったそうです。結果は意外なことにどういう順番で食べても大差なかったということです。

    これは、最近言われているベジファーストを否定するデータです。そういうデータがなぜ出たかをみんなで考えたのですが、おそらく私たち医師は休み時間が短く食べられるときに急いで食べる、いわゆる「早食い」が身についています。すると、どんな順番で食べても胃の中で全て混ざってしまうので、食べる順番など関係ないということです。ベジファーストが効果的なのは、懐石料理のように一品ずつゆっくりいただいてはじめて意味をなすのです。

    今日は夜のゴールデンタイムに3時間ぶっ通しの健康番組をやってます。いつもなら「いってQ」を見るのですが、今日は健康番組で情報収集です。そこでは、ベジファーストもいいがミートファーストでもいいと言っていました。結局、最初に食べるのが野菜でも肉でもいいのでご飯(炭水化物)を食べないことこそ大切なのだと言っていました。できることならご飯以外のメインディッシュでお腹いっぱいになり、最後に食べようと思っていたご飯は、食べないでもいいや、ということになれば血糖上昇は起こらず最も理想的な展開となります。