むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 胃腸炎には漢方が一番

    梅雨の中休みですね。ちょうど日曜日に晴れてくれるのは助かります。日頃できないことをしないといけません。とは言え、私の場合はクリニックのワックス清掃が入る予定で、朝から昼過ぎまで院内に缶詰です。

    最近、胃腸炎の患者さんがたくさん来られます。実は私も先週の土曜くらいから風邪気味でした。咳も何もないのですが、ひたすらだるい感じです。あまりに忙しい毎日だったので、疲れが溜まったかと思ったのですが、それだけではありません。ムカムカした感じでお腹が調子悪かったので、胃腸炎のウイルスをもらってしまったのだと思います。日頃から多くの患者さんに接しているため私はあらゆるパタンの免疫を持っており、ウイルスをもらっても滅多に発症しません。今回も嘔吐下痢など全くないままくすぶっていました。

    通常嘔吐下痢(感染性胃腸炎)には黄連解毒湯が特効薬なのですが、下痢も何もない胃腸炎ウイルス感染症にこの漢方が効くのかどうかは私自身経験がありませんでした。しかし今回自分でかかって見てよくわかりました。結果は、間違いなく黄連解毒湯は効くのですが、嘔吐下痢の「症状がある時」の方がよく効きます。そこで、くすぶり型の胃腸炎ウイルス感染にはなにがいいか、あれこれ試しました。半夏瀉心湯、柴苓湯、小柴胡湯などを黄連解毒湯に合わせた方がいいみたいでした。また、当然ですが1日に2回より3回、4回と回数を多く飲んだ方がよかったです。この経験は、早速今週の処方に反映させています。実体験は重要なエビデンスです。