むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 運動で一酸化窒素を増やす

    雨が降るとウォーキングなどの運動ができないですね。皆さん家にこもってじっとしていませんか?私は雨が降っても傘をさしたりレインコートを着て雨に濡れながら歩くのが好きなので、雨は気にしません。しかし、通勤となると、ずぶ濡れで歩いていくと仕事に差し支えるため車通勤になってしまいます。

    血圧や糖の管理のため食後は歩くようにしているという場合、雨で歩かないと血圧や血糖が上がってしまいます。そういう場合は、家の中でもできる簡単な運動をお勧めします。私がよくするのはその場足踏みとかスクワットです。腕立て伏せや腹筋などもいいかもしれません。もっと簡単なのは、タオル握りです。これでも血圧が下がると言われています。テレビを見ながらでも簡単にできます。

    こういう運動で血圧が下がるのは血管内皮細胞から一酸化窒素が放出されるためです。一酸化窒素は血管を拡張する働きがあり、運動に伴って酸素をたくさん必要とする筋肉などに血流が増加するよう血管抵抗を調節します。この一酸化窒素の血管拡張作用を利用した医薬品が狭心症の治療に用いるニトログリセリンです。ED治療薬のバイアグラも一酸化窒素の働きを利用して血管を拡張します。これらのことからも、一酸化窒素がいかに強力な血管拡張作用をもっているかをうかがい知れると思います。