むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 眠剤は出さなくなった病院が激増中

    5月は忙しかったです。連休で皆さんゆっくりしたと思いますが、私たちは訪問診療の都合もあり何処へも行かずに患者さんを見てまわりました。連休が開けると、クリニックを休んだ1週間分の患者さんがどっと薬を取りに来ました。毎日が本当に多忙でした。毎日朝が来たと思えば夜になり、月曜が来たと思えば土曜になる、1日1週間が矢のように速いです。気がつけばもう月末です。知り合いの先生からは飲みに行こうよと誘われていましたが、とても忙しすぎて飲みに行く暇はありません。「今は忙しいから、落ち着いたら連絡します」と言いながら、すでに1ヶ月がたってしまいました。1ヶ月なんて本当に一瞬です。

    逆に、1日が非常に長くて困っている人もいます。例えば不眠症の人です。布団に入って、まだ寝付かない、まだ眠くない、と何度も時計を確認して、あら、まだ30分しかたっていない、とかいいながら結局朝になってしまうのです。私のように気がついたら1ヶ月という人間とは正反対です。お気の毒としか言いようがありません。

    最近は診療報酬改定のあおりで、「4月から睡眠薬は出せなくなったので血圧の薬だけだしておきます。眠剤は精神科に行ってもらってください」と、患者さんを見捨てるようなことをする施設が激増しています。デパスやマイスリーを定期処方すると病院の収入が激減する仕組みを厚労省が決めたため、出せば出すだけ病院は損するのです。だからといって、血圧の薬だけ自分の施設で出して眠剤を他院に回すのはやり過ぎではないかと思います。このように患者さんを儲かるか儲からないかの判断で振り分けるのは病院の姿勢としてどうかと思うのですが、今回の睡眠薬処方の件でリトマス試験紙のように病院の体制を誰もが判定できるのではないかと思います。