むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • がってんでも認知症と血糖についてでした

    連日話題にしていた認知症の本はついに読み終わりました。大変納得の行く内容でした。著者は、アルツハイマー病は36通りもの原因があって、その殆どは生活習慣に原因するものと考えています。もちろん遺伝的体質もあるのですが、遺伝的素因を持っていても生活習慣を正すことで認知症の発症を抑えることができるということです。折しも、今日のためしてガッテンでは認知症の予防が話題になっていました。見たいと思っていたのですが、仕事が遅くなり慌ててテレビを付けたら最後の10分でした。それでも、結論の大事なところだけ見ることができました。

    http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20180523/index.html?c=health

    ガッテンの結論は、私が昨日書いたことと同じでした。認知症は生活習慣で起こってくる。特に血糖を上げないことが大切。ご飯は100グラム以下に制限すること。ご飯の前に野菜を食べること。そういう結論でした。インスリンが脳に作用することで神経が増えるといっていましたが、糖尿病の人はインスリンが過剰に分泌されているにもかかわらずそれが働かなくなっており「インスリン抵抗性」といいます。この状況では、たとえインスリンがあっても脳神経は増加しないと思われます。

    そういうときに、ケトン体は脳でエネルギー源となります。インスリン抵抗性のため糖を有効利用できない脳は機能不全に陥るのですが、ケトン体はそういったエネルギー不足の脳で燃料として有効利用されるのです。ケトン体はココナッツオイルを空腹時にスプーン1杯摂れば増えてきます。ポイントは空腹です。ケトンを増やすには12時間ほどのプチ断食でいいようなので、朝ごはんか昼ごはんを完全に炭水化物ゼロ(例えばコーヒーのみ)とすればOkです。コーヒーにココナッツオイルを入れると、香りも良く効果的です。朝食を抜いて仕事中にお腹がグーとなるのは恥ずかしいですが、グーとなるたびに脳神経は増加し、認知症からは遠ざかるのです。