むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 薬物乱用型頭痛

    薬物乱用型頭痛に関しては以前にもこのブログで取り上げたとことがあります。頭痛薬を使いすぎて、頭痛薬のせいでさらに頭痛になるという悪循環です。市販のイブなどでおこることが多いですが、ロキソニンでも同じです。頭痛に鎮痛剤を飲まないとおさまらなくなります。その繰り返しで、月に30回以上鎮痛剤を必要とするのです。

    当院に通院中の患者さんでそのことを知ってから、我慢(努力)で鎮痛剤から離脱した方がいます。薬を切った最初の数日は辛かったことと思いますが、今ではすっかり鎮痛剤無しで過ごしています。努力の賜物です。しかし、漢方を併用すると、結構簡単に薬物乱用性頭痛から離脱できます。例えば、抑肝散という漢方薬があるのですが、これを使っているうちにだんだん頭痛の回数が減りますから、鎮痛剤が必要なくなります。気がつけば、薬物依存から離脱できるという感じです。

    若い女性では、当帰芍薬散が頭痛にもよく効きます。生理の周期に合わせてひどい頭痛に悩まされているというような場合は、まず当帰芍薬散を考えます。かなりの割合で頭痛が取れてきますし、生理痛も軽くなるので、一石二鳥です。漢方の場合、副作用の心配は殆ど無いので中学生ぐらいから高齢者まで心配なく使えます。