むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 症状確定

    今日は雪が積もって銀世界でした。クリニック周辺は少し標高が高いので、自宅のある付近よりたくさん雪が積もっていました。こう寒いと,風邪の患者さんもたくさん来院されます。こんどの週末はセンター試験とのことで、受験生をお持ちの家庭ではぴりぴりしています。この大事なときにインフルエンザにかかるなんて一大事、という感じです。あわてて病院でインフルエンザの検査をしてみると、タイミングがはやすぎて陰性と出る可能性があります。その場合、1)通常の風邪薬をもらって帰る、2)翌日もう一度検査をしに病院へ行く、という選択がありますが、センター試験まであと2日となると、そんな悠長なことはやっていられません。

    わたしたちクリニックで毎日何十人もの風邪の患者さんを見ている立場からすると、インフルエンザの検査キットを100%信用するのは間違いです。状況(家族にインフルエンザ確定がいるなど)と所見(のどの腫れ具合や熱の出かた、倦怠感の度合いなど)を総合的に考えれば、インフルエンザには一定のパタンがありますから、検査結果が怪しい場合は「症状確定」として、検査結果はともかく、臨床的にはインフルエンザの可能性が高いと診断し、インフルエンザの薬を処方します。翌日きつい体で検査に来てもらうのは決して利益にならないし、そのぶん治療開始が遅れます。また、ほかの患者さんにうつしてしまう可能性もあるからです。

    当院では、6つの老人施設を訪問診療していますが、幸いなことに今のところどこもインフルエンザの集団発生はしていません。高齢の場合、体力(免疫)がおちていてインフルエンザで命を落とす場合もあります。最大限の注意が必要です。板藍根(ばんらんこん)という漢方も風邪予防に有効ですし、霊芝も有効です。ビタミンCも多めにとれば風邪の予防になりますので何か対策をしてはいかがでしょうか?

    クリニックから見た風景です