むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • スポーツ界と潔癖社会

    相撲界の暴力事件が連日話題になっています。いいかげん、この手の番組はやめてほしいと思いますが、マスコミはしつこく報道しています。プロスポーツの世界は綺麗事の世界ではないと思います。みんな命がけの努力をしているし、その世界でのいじめやしごき、スパルタ訓練など当たり前です。そういう世界だからこそ、表向きは「スポースマンシップにのっとり」という綺麗事を宣誓する必要があるのだと思います。一般人とプロスポーツ選手は別世界なのに、一般人の常識を当てはめて良いの悪いのというのは的外れです。

    しかしマスコミが怖いのは、そのような小市民の意見を何百倍にも増幅して報道することで、プロを引退に追いやってしまうだけの影響力があるということです。命がけで練習してやっとプロになれたというのに、その世界では珍しくもない日常のしごきが大騒ぎになったばっかりに引退させられる、そういう世界なのです。一般市民の常識を無理やり押し付けられています。芸能人なども本来の仕事で失敗していないのに、引退や休業に追い込む日本の社会は潔癖過ぎて恐ろしいと思います。

    学校の部活も、同じ匂いがして私は嫌いです。学校で部活をする子供たちは別にプロを目指しているとは限らず、級友と楽しい学生生活を送りたいだけかもしれません。しかし、顧問の先生たちは楽しくプレイすることより優勝することばかりに執着し、しごきあり、いじめあり、その上潔癖を強要されるので、生徒にとって中学、高校での部活というのは決してプラスではないと思います。自分がそういう青春を強要された腹いせに、大人になってから他人にも(プロでやっているスポーツ選手や芸能人や政治家たちに)潔癖を強要しているのではないかと思うのです。