むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • うつと日光と肉食

    うつ症状は脳内のセロトニンの低下と関係していると言われています。そこで、抗うつ剤はセロトニンを増やす効果があります。そのセロトニンですが、材料となるのはトリプトファンというアミノ酸で、肉類に多く含まれています。また、セロトニンの代謝には食べた肉をアミノ酸に分解する腸内細菌と日光が大切だと言われています。

    そう考えると、鬱にならないためには十分肉類を食べて、日光にも当たる。そして腸内細菌を整えるために発酵食品や繊維質の野菜もきちんと食べることが大事ではないでしょうか。鬱症状が悪化して来院される人の毎日を尋ねると仕事が忙しくて十分な食事が摂れていない、朝から晩まで仕事をしていて日に当たる暇もない、そしてストレスで胃腸の調子が悪いから消化も良くない、そういう人が多い気がします。特に、最近肉を受け付けなくなりました、と言われる方が結構います。ベジタリアンでも十分量のタンパク質を取れば問題ないのですが、小食でベジタリアンでは体が持ちません。

    草食動物を思い出すと、牛も馬も一日中草を食べています。そのくらいたくさん草を食べれば肉を食べなくても体は健康を維持できるのですが、人はそういうわけにもいかず、特に鬱になるような人は食が細いので絶対量が足りていない気がします。体だけでなく、心にもバランス良い食事が必要なのです。