むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 冷え症

    冷え症はなかなかなおす治療法がありません。ソックスを5枚くらい重ねばきする人やカイロをいくつも使う人など色々ありますが、なかなか治すのが難しいものです。漢方の中には冷え症に効果的な処方がいくつかあります。十全大補湯、当帰四逆加ゴシュユ生姜湯などがあります。こういった処方に人参や附子を加えて効果を増強します。

    毎年しもやけになるという訴えで来院された患者さんに、このような処方を組み合わせながら処方するのですが、幸いこの冬はしもやけにならずにすみました、といっていただいています。それでも、私が診察しながら手を触ると、本当に気の毒なくらいひやっと冷たいことがあります。しもやけにならなくても、まだ温めたりないなーと力不足を感じるところです。

    そのような患者さんから、いつまで薬を飲んだらいいでしょうか、と聞かれることがあります。これは人それぞれです。冬さえ越してしてしまえば問題ない人は、3月いっぱいくらいで一旦やめて、次の10月か11月くらいに再開すればいいと思います。しかし、冷房で冷える場合は、夏の間も継続して治療したほうがいいと思います。ただ、附子の量などは夏と冬では変えて処方します。

    末梢循環が悪いせいで手足の先が冷える場合は寒い時期だけの治療でいいでしょうし、胃腸が悪くて食べ物からの熱エネルギー産生能力が弱い人の場合は年間を通して治療したほうがいいと思います。