むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 寒さと高血圧

    冬は血圧が上がりやすい季節です。今日みたいに寒くなってくると、血圧上昇に注意が必要です。寒くなると血管は体温を奪われないように縮んでしまいます。その結果、血管抵抗が上がるため血圧が上がるのです。もう一つは、塩辛い食べものは体を温めますから、寒い日はどうしても塩分を取りすぎる傾向にあります。そうすると、塩分の影響で血圧が上がります。

    何れにしても、これからの寒い季節は高血圧が悪化しやすいので注意が必要です。一番大事なのは、朝の血圧です。たいていの場合、朝食後に血圧の薬を飲みますから、朝の薬を飲む直前が一番血圧の薬が切れている時間帯で、血圧も上がりやすくなります。また、寝ている状態から体が起きて活動を始めるために自律神経の副交感神経から交感神経に入れ替わる時間帯が早朝ですので、その時間帯が血圧も上がりやすいと言われています。したがって、家庭血圧を測る場合は、朝起きてからトイレを済ませたくらいのタイミングで測るのをお勧めします。朝の薬を飲んでからしばらくすると血圧も下がってきます。運動後や入浴後は血管が拡張しており、血圧が下がります。

    もう一つ注意が必要なのはトイレやお風呂です。リビングやキッチンは暖房をして快適にしていても、トイレやお風呂や脱衣所が寒いとそこで血圧が急上昇することがあります。脳卒中はそういう場所で起こりやすいので家の中の温度差には気をつけましょう。

    当クリニックでは、待合ロビーのトイレが寒くならないようにトイレ用の小さな遠赤外線ヒーターを入れています。最近のこの手の機械は優れていて、人の出入りがあるときは設定した温度まで加熱し、人の出入りのなくなった夜間などは自然と設定温度より下がる仕組みになっています。でも、朝一番に出勤してから待合トイレの温度を見てみると暖かいので、よくできているなーと感心します。

    クリニック前のオタフクナンテンが綺麗に紅葉しました。南天は「難を転じる」という意味で縁起物らしいです。当院の設計を担当したGATさんが、クリスマスの頃に真っ赤に紅葉すると、外壁の白とコントラストで紅白になって縁起がいいですよと言われ、すごくたくさんのナンテンを植えてもらったのですが、真夏の炎天下に植栽して、よく枯れずにここまできました。そういう意味でも縁起物です。