むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 全体をいただく

    焼き芋を食べる時、むね焼けしませんか?私は、結構むね焼けするし、喉に詰まらせます。しかし、これを解消する簡単な方法があります。それは・・・

     

    皮ごと食べるのです。焼き芋の皮は剥いて食べると思いますが、焦げてない部分を一緒に食べます。すると、胸焼けしません。不思議です。理由はわかりませんが、漢方的にはいもの甘い部分は「補」の働きが強く、皮の部分は「瀉」の働きが強いのだと思います。そこで、いもを食べ過ぎると「補」の作用が強くて胸焼けするのではないかと思いますが、皮も一緒だと、補瀉両方入ることでプラマイゼロにできるのでしょう。

    同じことは米にも言えます。白米と玄米の違いはぬかの部分の有無ですが、体への働きは随分違ってきます。もちろん白米は糖尿病の人には悪いですが、玄米だとそこそこ大丈夫です。これも補瀉バランスが取れるからだと思います。

    このように、食べ物は全体をいただくのが基本だと思います。昨日、玉ねぎの葉っぱも売ってあったので炒めて食べたという話を書きましたが、玉ねぎ畑に行けば、ものすごい量の玉ねぎの葉(見たところネギそっくり)が捨ててあります。もったいないです。つい先日まで食べられるなんて知らなかったです。大根も同じです。葉の部分はみじん切りにして炒めて食べるとうまいです。捨てるなんてもったいない。日本酒では酒粕の部分です。酒粕の栄養も素晴らしいものがあります。一緒にとりたいものです。私は白酒のように濁ったお酒を好みます。甘酒は飲む点滴という代名詞があります。

    私はおでんなどを作る際に大根や人参の皮をむかずにわざと残します。すると、手抜きしたように家族には言われますが、皮を食べないといけないのです。皮の部分は植物にとっては外敵から身を守る重要な部分で免疫機能が備わっています。もちろん防虫防カビ効果もあります。天然成分ですからこれをいただかない手はありません。

    魚はマグロのように大きいと全体をいただくというわけにはいきませんが、めざしやちりめんじゃこだと全体をいただけます。そうすると、小骨も全部入りますから、ビタミンもカルシウムのたっぷり入ります。これが、大きな魚や牛、豚のような食材だと、全体をいただくというわけにはいきませんから、健康的とは言えません。ところが一つだけ違うのが、豚骨ラーメンです。骨の髄までじっくり煮出してあります。脂っこいので肥満・高脂血症の人にはあまり勧められませんが、体にいい成分が凝縮されています。ラーメンは塩や化学調味料が大量に入っていて不健康の代名詞ですが、栄養的にはすごいと思います。もし自分の食生活があまりに質素で栄養的に足りていないと思ったら、たまに豚骨ラーメンはいいかと思います。

    ただし、宴会の後のラーメンはいけません。すでに宴会でたらふく食べているわけですから、明らかにカロリーオーバーでしょう。忘年会シーズン、体に気をつけて楽しみましょう。

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