ふるさと納税でアサヒビールのノンアルコールビールを頼んでいたところ、仲介業者からメールが届きました。ご存知の通り、先日アサヒ本社がランサムウェアと見られるサイバー攻撃を受け、システム障害をおこしています。そのため、現在発注を受けることができない状況だそうです。それに伴い、返礼品の発送がいつになるかも未定とのこと。大変な事態が発生しているようです。
今回の騒動は、決して他人事ではありません。先日もブログで触れたように、Windows 10のサポートが数日後に終了し、Windows 11へのアップグレードか、セキュリティパッチのインストールが必須となります。Windows 11にアップグレードするためには、パソコンのスペックに条件があるため、アップグレードできないパソコンも存在するようです。実際、世界中で数億台のWindows 10搭載PCがサポート終了を迎えると予想されています。社会のインフラとも言えるWindowsパソコンが、一方的な理由でサポートを切られると、企業がランサムウェアの標的になりかねません。アサヒビールのような惨事が他人事でないことを、改めて感じさせられます。
もう一つの問題は、マイクロソフトが勝手にアップデートを進め、スペック条件を引き上げることによって、まだ十分に使えるパソコンが何億台も廃棄されることです。当院も全て買い替えたため、古いPCを捨てるかどうかを悩んでいるところです。SDGsなどと言われている中で、これだけ大量の資源と人件費が無駄に使われている現状は、どう考えても疑問です。
大量生産、大量消費の時代は終わりました。今や、ものを大切に長く使うことが当たり前です。スマートフォンも、最初の頃は新しいものが出るたびに買い替えていた人も多かったでしょうが、最近では数年に1回のペースでしか買い替えなくなったのではないでしょうか。それは、十分に使えるからこそで、新しいものと古いものの差があまり感じられないからです。
企業も、毎年「成長戦略」や「収益拡大」を掲げて新しいプランを立て、拡大路線を進めようとしますが、人口が減少している現状では、それが無理であることは明白です。国内産業において、現状維持ができるだけでも立派なことだと思います。しかし、そうした現実に気づいていない企業もまだ多いように感じます。

ナムル盛り合わせ
