むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 見て考えるAIはすごい!

    先日、「AIがついに目を持った!」という内容のブログを書きました。その続きです。

    この“目を持ったAI”が、どれほど実用的かを試すため、当院に届いた紹介状(個人情報を消したもの)を、パソコンのカメラ(WEB会議などで使う内蔵カメラ)に映して、「この紹介状の内容を簡単に要約して」と指示してみました。

    すると、驚くほど的確で、しかも読みやすい要約が、ほんの数秒で表示されたのです。内容も過不足なく、電子カルテにコピペするだけで済むレベル。紹介状というのは、限られたスペースに段落もなく延々と書き連ねてあるものが多く、読み取るのに意外と時間がかかります。それをChatGPTは見やすく段落を分け、ポイントを整理してまとめてくれました。

    さらに、添付されていた検査データも同じようにカメラに映し、「このデータを見てどう思う?」と聞いてみると、これまた即座に、「明らかに異常な数値」「経過観察でも良さそうな項目」などに分けて、的確なコメントを添えてくれました。

    そのコメントを見ながら検査データを見返すと、「ああ、確かに」と納得させられる点がいくつもありました。

    もちろん、私たちもプロですから、紹介状や検査データを上から下まで読み、判断する力はあります。しかしこのAIは、我々の10倍ほどの速さで、しかも要領よくまとめ、見逃しもほとんどない。これは本当に驚くべきことです。

    私たちは診療が立て込んでいたり、疲れて集中力が落ちていたりすると、どうしても判断に時間がかかったり、見落としが生じたりすることもあります。そんなとき、AIが“パソコンの目”を通じて瞬時に判断を下す――これは、医療現場にとって非常に頼もしい補助者になると思いました。

    私は医療のことしか分かりませんが、他の分野でも応用は広がるはずです。たとえば、会社の貸借対照表をチラっとカメラに映すだけで、AIが数字の異常やリスクを指摘してくれたり、「経営を健全化するにはこうしたらどうか」とアドバイスしてくれるかもしれません。

    そうなれば、会計士や税理士の仕事も大きく変わっていくでしょう。今度、時間があるときにでも、私自身が毎月やっている帳簿整理をAIに手伝わせてみようと思っています。どこまで省力化できるか、とても楽しみです。