むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 私の鼻炎経験談

    暖かくなり、花粉の量が増えてきたようです。例年、症状が出なかった人も今年初めて発症したという話を聞きます。今年は例年より花粉の量がかなり多いようです。今週は雨が多いみたいです。幸い、雨の日は花粉が少なくなるため、少しの間は落ち着くかもしれませんね。

    花粉症の薬は「抗ヒスタミン薬」といいます。古い薬は副作用として強い眠気や口の渇きがありましたが、新薬は脳への移行が少なく、副作用がかなり軽減されています。バスの運転手やパイロットも使用可能とされるほど、眠気が少ない抗ヒスタミン薬もあります。漢方薬は西洋薬ほど強い効果はありませんが、眠気の心配がないため、お役に立つかもしれません。

    また、長期的な観点から見ると、症状を薬で抑えるだけでなく、根本的に改善を促すビタミンDの摂取をおすすめします。即効性はありませんが、うまくいけば1〜2週間でかなり楽になることもあります。

    慢性的に鼻が詰まっていると、鼻の横(頬骨あたり)や眉間が痛くなることがあります。じっとしているとあまり感じませんが、頬や眉間の骨をげんこつでコツコツと叩いたり、ジャンプして頭に振動を与えると痛むようなら、副鼻腔炎の可能性があります。このような場合、まずは鼻閉をしっかり治療し、必要に応じて抗生剤を使用することが大切です。漢方では「辛夷清肺湯」が非常に効果的です。

    私も花粉症の症状がありますが、それ以上に動物の毛(あるいはフケ)のアレルギーがひどく、苦労した覚えがあります。大学院時代、大学の医局にはどの教室でもラットやマウスが飼育されていました。次第に動物実験施設に移行しましたが、このネズミのアレルギーになってしまい、毎晩、鼻閉で息が苦しく眠れない日々が続きました。

    いろいろな薬を試して、この薬はどのくらい効くのか自分なりに実感しましたが、最終的には耳鼻科を受診し、鼻粘膜を焼いてもらいました。現在はレーザー治療が主流ですが、私の場合は化学薬品を塗布する治療でした。麻酔のガーゼを鼻に詰めた後、薬をさっと塗って終了。拍子抜けするほど簡単でした。

    効果は、数日から数週間で厚くなっていた鼻粘膜が剥がれ落ち、新しい薄い粘膜に置き換わることで実感できました。その後、20年以上経ちますが、この治療を受けたのはその1回だけです。現在は週に1〜2回ビタミンDを摂取するだけで、良い状態を維持できています。