連日冷え込んできましたね。空気が乾燥し暖房の影響も加わることで、肌がカサつく季節がやってきました。乾燥肌に悩む方の中には「掻き出すと止まらない」という方も多く見受けられます。こうした乾燥対策には、日々の保湿ケアが欠かせません。
市販保湿剤の選び方
薬局では、ニベアのような保湿クリームがよく見られます。ニベアには、固形の丸い缶入りタイプと、クリーム状のチューブタイプがあります。缶入りは油分が多く保湿力が高い反面、少しベタつきます。一方、チューブはさらっとした塗り心地が特徴です。
処方薬の保湿剤
病院でよく処方される保湿剤には、プロペト(ワセリン)やヒルドイド(ヘパリン類似物質)軟膏があります。プロペトは乾燥を防ぎ、皮膚を保護する役割が強いのに対し、ヒルドイドは積極的に皮膚を潤し、血行を促進する効果が期待されます。ヒルドイドには軟膏やローションタイプがあり、部位や使用感に応じて使い分けると効果的です。
特定の状況に応じた使い方
例えば、乳幼児のおむつかぶれなど蒸れる部分にはプロペトが適しています。一方、肌が粉を吹いたように乾燥している場合は、ヒルドイドや尿素含有軟膏(ウレパール、ケラチナミンなど)が有効です。特に、乾燥が進み手指の皮が剥けてしまう場合には、尿素含有軟膏が強力な助けになります。
これらの外用剤は当院でも処方していますので、お気軽にご相談ください。
冬の乾燥対策は、正しい保湿剤の選択と使い方から始めましょう。目的に応じた製品をうまく使い分けることで、肌トラブルを最小限に抑えることができます。